調査系論文シリーズ

エラーリスト

■〜はありません、There is no…

libraryが読み込めない場合

> library(psyrh)
 library(psyrh)でエラー: 'psyrh'という名前のパッケージはありません

【対処
正しいライブラリ名が指定されていないので、ライブラリ名を確認しましょう。また、初めて利用する場合など、パッケージ自体がインストールされているかを確認しましょう。

確認方法として、packageVersion(“パッケージ名”)というコードを実行してみます。パッケージが存在していれば、バージョンが表示され、そもそもパッケージが存在してなければ、パッケージがないというエラーが表示されます。

> packageVersion("psyrh")
[1] '2.0.8'
> packageVersion("psycy")
 packageVersion("psycy")でエラー: there is no package called 'psycy'

尺度得点が作成できない1

計算に使用した変数がデータフレーム内に存在していない場合に生じます。1つの可能性としては、以下のように変数名だけを指定していた場合です。

d$kaigo_score <- (k01 + k02 + k03 + k04 + k05 + k06)/6

【対処】

どのデータフレームにある変数を指しているのかを明示します。

d$kaigo_score <- (d$k01 + d$k02 + d$k03 + d$k04 + d$k05 + d$k06)/6

初めてパッケージを使用する場合に生じるエラー

これは少し説明が必要です。新たなパッケージを作成する際に、すでに存在するパッケージを使用していることがほとんどです。通常は、使用したいパッケージをインストールすれば、そのパッケージに必要な別のパッケージもすべてインストールしてくれます。
 しかし、何らかの原因(削除されている。バージョンが合わない。など)によって、パッケージが自動でインストールされないことがあります。
 
【対処】
→ 不足しているパッケージを手動でインストールし、先にそのパッケージを読み込んでおいた後に、目的のパッケージを読み込むと言う方法があります。まずは、存在していないと表示されたパッケージをインストールします。そして、当該パッケージを使用する際には、両方のパッケージを順に読み込むことで上記のエラーが解決できます。

本書p24を参照してください。
 


■変更できません

作業ディレクトリ(フォルダ)の設定ができない

【対処
存在しないディレクトリ(フォルダ)を指定したので、パスを確認する。Windowsの場合、/の向きを確認する。”(ダブルコーテーション)の付け忘れがないか確認しましょう。
Windowsの場合、こちらも参照してください。

■No such file or directory

read.csvでデータ読み込めない場合

【対処
データファイルが存在していません。ファイルの存在を確認しましょう。setwd()で指定したフォルダの場所もあわせて確認しましょう。


■undefined columns selected

新たなデータフレームが作成できない場合

ポイントは、undefinedです。定義されていないと言われています。指定した(元になる)データフレームに、指定した変数が存在していない場合にこのエラーが生じます。

【対処
指定したすべての変数がデータフレームの中に存在しているかを確認します。
 

dというデータフレームに含まれる変数を知るためには、

names(d)

とすれば、変数が示されます。
 
 もうひとつの方法は、順番に試していく方法です。変数が多い場合に有効でしょう。

例えば、最終的に次のスクリプトを実行したいとします。しかし、undefinedというエラーが出ているので、ここで指定した変数のいずれかがデータフレームdに存在していないということです。

tmp <- d[,c("d03_1","group","kaigo_score","posi_score","nega_score","indif_score","gend2")]

そこで、まずは適当に途中までのスクリプトで実行してみます。

tmp <- d[,c("d03_1","group","kaigo_score","posi_score")]

ここまでを実行してエラーが出なければ、これ以降に問題があるということになります。これを繰り返して問題がある箇所を同定して行くという方法です。

■見つけることができない

関数が使用できない場合

 存在していない関数を指定した際に生じます。

【対処
関数の名前を確認しましょう。当該関数が含まれているパッケージが読み込まれているか確認しましょう。

■予想外の

さまざまな場面で生じます

このエラー表示は様々な場面で出現します。
 ”予想外の”がポイントです。

 例えば、

これは、Rとしては、ここに=が来るはずがないという判断でこのエラーを返しています。もう一度、コードを確認してください。


 ここでは、以下のように、もうひとつ=が必要であるために、このようなエラーが出ました。他にも、直前の文字列の”が抜けていたり、( カッコの数が一致しないなどの理由が考えられます。
 もう一度コードを確認してみましょう。

d$pref2[d$pref=="Kyoto"] <-4

 

■その他

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