心理測定: 2004年11月アーカイブ

今日,心理学研究の最新号が届きました。
ようやく日の目をみました・・・。

僕のメインテーマである,
評定尺度法の等間隔性に関する論文です。

この論文に関しては,いろいろなご意見があると思うのでbbsやメールにご意見をいただければ幸いです。できる限りお返事をしたいと思います。

すこしでもこのようなことに興味を持って頂ければ・・・

ただ,この論文で提案している方法はIRTに
基づいているので,分析をするためには
特別なプログラムが必要なのが難点です・・・。

で現在,これをもう少し簡単に分析できるように
したものを作成?中です。

また間隔があいてしまいました。

今回は主成分分析と主因子法についてです。

ネタ本は最近購入してみた

丸山欣哉・佐々木隆之・大橋智樹 著
2004 学生のための心理統計法要点 ブレーン出版株式会社 

です。

この本のp80から因子分析と主成分分析の違いが
取り上げられています。

以下引用

その上で,主因子法と主成分分析法とは
ほぼ同一の方法だが厳密には別個の多変量解析法と
見なされて,次のような差があると言われてきました。

●主因子法(因子分析)
それぞれの変数の背後に潜むと仮定される共通因子を抽出し,それで自体を簡潔に理解する。
その場合,各個人(ケース)に特別に働いている渡航主因子を除いたものを共通因子(因子)としている。・・・略・・・

●主成分分析法
変数を合成し,まとめ上げて総合指標を作り,それで要約的に記述する。情報圧縮は因子分析と同じ,
特殊因子を仮定しない主因子法。・・・略・・・

要約:
やってみると両者とも軸の回転が可能で,ほぼ同一の結果をもたらす。
→主成分分析も因子分析の一種として扱われる用になってきた。

さまざまな点で両者を比較すると,主因子法よりも主成分法を使った方がよいと,推奨されるようになった。

と書かれています。
で,その理由は 主因子法による因子分析は仮説が多く,分析に恣意性のはいる余地が多いから と記述されています。

さらに,
因子分析を行う時は,主成分分析・バリマックス回転で行ってください
とまで言っています。

ここで述べられていることはある程度分かるのですが,
「主因子法よりも主成分法を使った方がよい」という根拠としては若干弱いように感じられます。

主因子法では,分析に恣意性のはいる余地が多いというのも気になります。

何かこの点に関する記述がある文献&主成分・バリマックス回転を推奨している文献等をご存じでしたらぜひご紹介ください。

普段,主因子法を使っているので気になるところです。例の資料もありますし・・・

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